蓄膿症(副鼻腔炎)に温泉療法

  温泉療法

古くから温泉は民間医療として利用されてきました。 戦国時代には武田信玄が自らの 結核を癒すためと戦で傷ついた武将を早く回復させるために温泉を利用していました。

また、近年、ヨーロッパでは温泉の効能を医師が認め積極的に利用しておりますが、 日本もそのような動きをまねて温泉の指導ができる医師を育てています。

お風呂に入って体が温まっている時に鼻の通りが良くなったとか、蓄膿症の症状が 軽くなったという経験は多くの方が持っていることと思います。

それは膿の元である粘液が体温が高くなると粘性が弱くなり、溶けて流れ出る性質があるからです。

ただ、お風呂の間中に症状が緩和したとしても、実際には数時間も入ってはいられませんし、 また、お風呂から出れば体は再び通常の体温に戻ります。
 
しかし、温泉のように体に温める有効成分が体内に浸透すれば、一度入るだけで数時間は 体を温かく保つことができます。

【泉質と効能】
温泉にはいくつかの泉質があり、それぞれ効能が違っています。
○胃腸病には食塩泉、炭酸泉、重曹泉が良い。 
○冷え症の方には食塩泉が良い。

蓄膿症の方には体が冷えた方が多く、また、胃腸が弱っているために体温が低い方もいますので、 上記の泉質は参考になると思います。

また、糖尿病に効くとされる泉質には炭酸水素塩泉、硫酸塩泉があります。 
アーユルヴェーダ的には糖尿病も蓄膿症も同じ体質のアンバランスによる病気に分類されますから、 案外、効果があるのかもしれません(これはあくまで私の推測です)。


【温泉はよく選ぶこと】
私は温泉地に住んでいたこともあり、いくつかの温泉旅館の温泉を試したことがあります。 いわゆる日帰り入浴です。

しかし、温泉に浸かって体調が良くなった経験がなかったので、そろそろ温泉巡りを止めようかと 思っていました。

ところが、たまたま入った町中の温泉は、観光ガイドの本には載っていなかったのですが、 入浴後、とても体調がよくなりました。 初めて温泉の効能を実感しました。

後で知ったのですが、その温泉には湯治客がいました。
知る人が知る名湯でした。 しかも日帰り入浴も安かったのです。

温泉を利用できない方でも、現在では「薬用入浴剤」というものがあります。 疲労回復をはじめ、 抗酸化作用があるものもありますから、蓄膿症の改善の一助として利用する手はあると思います。

(注)薬用と名打っていても、品質のいい加減なものもありますので、よく選ぶ必要があります。

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